無人店舗事例

2018 年 4 月、国立佐賀大学本庄キャンパス内に、MonotaROとの共同運営実証実験 1 号店「モノタロウAI ストアpowered by OPTiM※1」がオープンしました。本店舗は、無人・省人オペレーションを目指したモノタロウ初の実店舗であると同時に、日本で初めて※2大学校内で運営する無人店舗です。
開発から導入、運営を通して得られたナレッジを一部ご紹介します。

※1 2021年7月を持ちまして、閉店いたしました ※2 2018年3月19日時点、当社調べ

無人店舗モノタロウAIストアのしくみ

モノタロウストアでは、導入コストをかけずに店舗運営を実現。
カメラ5台、EC決済と連動させるシンプルな設計方法を選択しています。

アプリのインストール

スマートフォンに、アプリ「モノタロウ店舗」のインストールをします。新規会員登録を行いユーザーID・パスワードを設定します。

アプリのインストール
入退店ゲート

入退店ゲート

登録したユーザーIDでログインをして「入店コードを発行する」をタップすると QR コードが表示されます。
表示された QR コード画面の読み取り部分にかざすと、扉が開きます。退店の際は、決済確定後に表示される QR コードにて退店できます。

AIによる人数カウント

入店する人をAI カメラが検知し、人数をカウントします。入り口前モニターを設置することで、スタッフだけでなく入店するお客様も店内の様子を確認できます。

AIによる人数カウント
商品選択

商品選択

アプリ内のバーコード読み取りボタンを押し、商品や棚札に表示されているバーコードをスマートフォンのカメラで読み取ります。
画面に従い数量を入力し、決済へ進むボタンを押します。

決済

アプリはネットショップと同様の仕組みで、カートの決済ボタンを押すと確認画面を表示します。
クレジット決済時にカード情報を登録することで、次回からスムーズに決済ができます。

決済
運営体制

運営体制

モノタロウストアは、遠隔管理で運営しています。管理者は店舗に常駐せずオフィスで事務作業をしていますが、AI の画像検出により、来店のお知らせが鳴るタイミングでパソコンの画面で店内の様子を確認。
在庫の棚卸しは人の手で月に1度実施し、商品の補充をしています。

カメラの設置

入り口のゲートを付近に1箇所、店内の天井に対角線上4箇所にカメラを設置しています。
モノタロウストアの店舗面積は100㎡。カメラ5台で無人店舗に最低限必要な防犯を果たしています。

カメラの設置
 

OPTiM AI Storeの設置・運営に関するQ&A

Q: AIはどこで使われているのですか?

設置したカメラから取得する画像データをAIが解析しています。AIは既に学習している関連情報に基づき、人数のカウントや来店者の属性を識別しています。
モノタロウAIストアでは、入店する人をAIカメラが検知し、管理者へ通知をしています。AIの活用シーンについて、詳しくはAI Storeテクノロジーのページをご覧ください。

Q: 初期費用はどのくらいかかりますか?

初期費用で主に必要となるのはハード設備費とアプリ開発費です。ハード設備は、ゲート、カメラ、解析サーバー等が必要となり、数百万円程度の初期費用となります。アプリ開発費は、連携が必要な決済システムの種類によりますが、こちらも数百万円程度のカスタマイズ費となります。
モノタロウAI ストアのケースでは、入り口と出口でゲートが2台、カメラを5台、解析サーバーを設置し、決済に関しては、MonotaRO 社で開発したアプリを利用しました。※運用コストはご提供するハードウェアや設備により異なります。

Q: 費用対効果はどうですか?

Amazon Goのような数億の設備投資ではなく、現実的な費用で設置することが可能です。モノタロウAIストアのケースでは無人で運営ができていることから、人件費を投入する場合と比較して、費用対効果は高いと考えています。

Q: 万引きの状況はどうですか?

モノタロウAIストアでは万引きは1度もありません。これまで数が合わなかったことが1回ありましたが、映像でお客様の入力漏れであることが分かりました。
カメラで見られていること、アプリでユーザー登録されていることが、万引きに対する抑止効果があると考えられます。

Q: 決済方法は選べますか? 

スマホ決済や専用レジ決済、EC サイトの仕組みによる決済、生体認証決済、顔認証決済など、店舗に適した決済方法を選択できます。決済方法によってはカスタマイズが必要となる場合があります。
モノタロウAI ストアでは、クレジットのほか請求書払いにも対応したEC サイト決済を採用しています。